【JavaScript】Object.freeze()メソッド: オブジェクトの変更を禁止する

JavaScriptのObject.freeze()メソッドは、与えられたオブジェクトを変更不可能なようにフリーズします。つまり、フリーズされたオブジェクトのプロパティの値を変更したり、新しいプロパティを追加したり、既存のプロパティを削除したりすることができません。このメソッドは、オブジェクトの不変性を確保したい場合に使用されます。この記事では、Object.freeze()メソッドの基本的な使い方や機能、そして実際の使用例について詳しく説明します。

目次

Object.freeze()メソッドの構文

Object.freeze()メソッドの構文は以下の通りです。

Object.freeze(obj)
  • obj: フリーズしたいオブジェクトです。

Object.freeze()メソッドの動作

Object.freeze()メソッドは、与えられたオブジェクトの全てのプロパティを変更不可能なようにフリーズします。これにより、フリーズされたオブジェクトのプロパティの値を変更したり、新しいプロパティを追加したり、既存のプロパティを削除したりすることができなくなります。

const obj = { a: 1, b: 2 };

Object.freeze(obj);

obj.a = 3; // 変更は無視される
obj.c = 4; // 新しいプロパティの追加は無視される
delete obj.b; // プロパティの削除は無視される

console.log(obj); // Output: { a: 1, b: 2 }

Object.freeze()メソッドの利点

  1. オブジェクトの不変性を確保: フリーズされたオブジェクトは、そのプロパティの値を変更したり、新しいプロパティを追加したり、既存のプロパティを削除したりすることができないため、不変性が確保されます。
  2. 安全性の向上: フリーズされたオブジェクトは、予期せぬ変更によるバグを防止し、セキュリティを向上させます。

Object.freeze()メソッドの使用例

  1. 不変な定数の定義:
const constants = Object.freeze({
  PI: 3.14159,
  SPEED_OF_LIGHT: 299792458,
  GRAVITATIONAL_CONSTANT: 6.67430e-11
});

// 定数の値を変更しようとしても無視される
constants.PI = 3.14;
console.log(constants.PI); // Output: 3.14159
  1. オブジェクトの一時的な変更の防止:
const user = { name: 'Alice', age: 30 };

// フリーズ前のオブジェクトの内容
console.log(user); // Output: { name: 'Alice', age: 30 }

Object.freeze(user);

// フリーズ後のオブジェクトに対する変更
user.age = 31;
user.email = 'alice@example.com';

// フリーズされたオブジェクトは変更されない
console.log(user); // Output: { name: 'Alice', age: 30 }

結論

Object.freeze()メソッドは、与えられたオブジェクトのプロパティを変更不可能にすることで、オブジェクトの不変性を確保します。これにより、オブジェクトのプロパティが意図せず変更されることを防止し、コードの安全性と信頼性を向上させることができます。

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